ラスベガスに6月に開業した「ジ・アフターマーケット」(370㎡)はミニスーパーマーケットとフードバンクが一体化したハイブリッドなスーパーマーケットだ。面積の80%が通常の小売販売、20%がフードバンクで、フードバンクの商品は写真付き身分証明書を提示すれば誰でも無料でもらえる。小売スペース側では食品しか販売していないが生鮮食品も購入できる。
店舗があるのはラスベガスのネリス空軍基地の近くで、最寄りのスーパーマーケットまで6マイルも離れた食品砂漠の地区だ。同店舗を開発し運営するのはドゥエイン・マッコイ氏が牧師を務めるファンデーション・クリスチャン・センターで、マッコイ氏は大手スーパーマーケット、ビグリーウィグリーおよびフードバンクでの職歴を生かして、地域の人々の役に立つ店舗として同店を開業した。同地区局長のマリリン・カークパトリック氏の協力により開業資金の一部にグラントを受けている。フードバンク部門の食品は製品の寄付以外に寄付金を募って経営し、少なくとも近隣1,000世帯が利用すると見られている。
マッコイ氏は、フードバンクは列に並ばなければならない点を指摘し「アフターマーケットでは、列に並ぶ恥ずかしさを排除し、人々の尊厳が回復できる場所だ」と述べている。
写真:ジ・アフターマーケット 出典:HPブログ2023年7月号より。他にも激安ファッションサイトやアマゾンと米当局の攻防の現状などをご報告しています。
「ティームー(Temu)とシーイン(Shein):米当局が警戒する激安サイト」他 : ニューノーマル時代で変わる小売業Vol.35 (hp.com)