Union Square  5 Reddy Shop

ペトコの体験型新フォーマット店舗がマンハッタンにオープン

全米、メキシコ、プエルトリコに1,500店舗以上を展開するペット専門店チェーン、ペトコがマンハッタン、ユニオンスクエアに物販、サロン、病院、フレッシュフードを統合した店舗(2,300㎡)を6月に開業した。ペットはコロナ禍以降、ファミリー世帯だけでなく、将来に対して不安を抱きメンタルヘルスを気にする10代、20代のZ世代の間でも急速にオーナーが増えている。このため、専門店だけでなくスーパーマーケットでもペット用品を拡充し、従来の乾燥ペットフードだけでなく専用冷蔵ケースで鮮度高いペットフードも販売している。

 これに対してペット専門店はワンストップ機能を強化しているが、今回の店舗はこれに加えて「店舗経験」を重視したものとなっている。

  • 「17th&Bark™」:同店限定のプレミアム商品を集めた売場で、地元ニューヨークのサプライヤー、LGBTQやBIPOC、女性がオーナーのサプライヤーなど多様なコミュニティが生み出した商品を取り揃えている。人気のTシャツブランド、ヒロ・クラークの初のペット衣料、アンドレア・カセーレのペットとオーナー向けペアルックコレクション、ベン・レノヴィッツによるペットの肖像画アート、ラムウルフ・コレクティブのペットアクセサリー等。
  • 「Vetco Total Care」:ペットの健康状態の検診、ワクチン接種、マイクロチップ装着、歯科、皮膚科、外科等ペットの健康管理を全て行う動物病院。
  • 「Ruff’s Barker Shop」:昔ながらの理髪店の雰囲気を持つスタイリッシュなサロンで、最高のグルーミングサービスを提供。また飼い主による愛犬のセルフウォッシュコーナーもある。
  • 「Reddy Shop」:ラウンジ、試着室、テーラーサービスまであるペトコ・プライベートブランドのブティック。
  • 犬のトレーニングと屋内パーク:ライセンスを持つトレーナーが犬のソーシャル、メンタル、フィジカルな健康を守る。
  • 「JustFoodForDogs Kitchen」:獣医が監修したレシピによるグルメ料理を調理するキッチン。少量を調理し、人間と同レベルの食事。
  • 「Petco Love Adoptions」:ペトコラブはペットとその家族のコミュニティのための非営利団体。累積で3億5,000万ドルを投資しペットの救済や福祉サービスを行う。過去に700万頭以上の里親を提供してきた。1年中無休で猫の養育先を探し、フォトブースで引き取られる猫と里親の記念撮影を行う。

 もはやペットと人とを区別すること自体が時代錯誤だと言わんばかりに、贅沢な商品やサービスが盛り込まれている。しかしオープンしたばかりのせいか「犬の皮膚の様子がおかしい」で同店内病院を予約しようとしたら、3週間先まで空きがないので近くの獣医に連絡をするか、他のペトコ経営病院の予約を進められたが、20マイル以上離れた場所しか翌日の予約は取れない様子だ。医療サービスの面ではいささか心もとない印象を得た。オンラインのペットストア、チューイーは地元の獣医をネットワーク化し、オンライン医療も受けられるプラットフォームを開発しており、こちらの方が実用的ではある。

https://jp.ext.hp.com/blog/rPOS/opinion/newnormal36/

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